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Vol ,2 『 長崎の女(ひと)? 』
「世界でも最も厳しい。」と言われるオーストラリアの検疫。
第1次産業の農作物、家畜。 独特の生体系を持つオーストラリアの動植物等の保護などが目的らしいのですが、特に動植物、生もの、乳製品、 卵製品などが厳しい。
海外からのこれらの持込みには十分な注意が必要です。
申告せずに、持込もうとして 高額な反則金がかかる場合もあります。
参照 : http://www.australia.or.jp/seifu/aqis/overview.html
先日頂いた 「 たーさん 」からのコメントにもあったのですが、 日本からのお客様にも 、この持込み品のトラブル 結構多いようです。
この話も、シドニーのガイドさんの間では有名な話。
東京からの飛行機で着くお客様を 国際際のターミナルで待っていたガイドのOさん。
この時間帯 各国から一斉に飛行機が到着するため、いつも混んでいるのですが
それでも 普通のお客様は、だいたい1時間から1時間半位で 入国審査、検疫、 税関等を経て表まで出て来られます。
ところが、この日は2時間経っても出て来られる気配も無い。
他の日本人ツアーのお客様、他社のガイドさんもいなくなって
『本当にこの飛行機に乗ってるのか? 本当に今日着くのか?』
ついに一人取り残されたOさん。
『長くお預けを食らった子犬』のように、挙動不審になってきた。
おまけに、2時間半 ずっと立っていて、足も疲れて、 だんだんイライラしてきた。
(国際線は辛いですよね。時間かかるし、いつ出て来るか分からないし。 腰、 お大事に。)
ちょうどその時、
とうとう出て来られました。少々体格の良いお母さん。
普通のお客様ですと「遅くなってすみません。」 などと恐縮されて出て来られるのですが
このお母さん、眉間に深いしわをよせ、目を吊り上げ、 闘牛のように鼻息も荒く、 少々お太いお足(みあし)で ドスン、ドスンと床を踏み鳴らし、尋常の様子ではありません。
それに気づいたベテランガイドのOさん、 自分が今までイライラしていたのも忘れ、
「おはようございます。いかがされました?」
とちょっと引きつった笑顔で話しかけたのですが、
このお母さん よほどご立腹されていたのか、 夜通しのフライトでお疲れなのか、
血走った赤い目で ただ ただ Oさんを睨み付けるだけ。
(おおっー 恐っ。なんてったって 無言の怒りが1番恐いですよね。)
シドニーの爽やかな風に吹かれ、気分も少し落ち着かれたご様子の
このお母さんが話された事の顛末は次のとおりです。
お母さん 大事な息子さん(ワーキングホリデーでこちらにお住まい)との
半年振りの再会を楽しみに、沢山のお土産をお持ちになりました。
それ自体は何の問題も無い心温まる良い話なのですが ……
その中に 息子さんが大好物のカステラが3本あったそうです。
検疫の厳しいオーストラリア、卵製品は当然だめ。
卵を使ったカステラもしっかり引っかかり、
その場での没収廃棄処分か、送料を払って日本まで送り返すか。
どちらかの選択。
お母さんにとってはまさに究極の選択!
(カレー味の●●●を食べるか? ●●●味のカレーを食べるか?
んんーっ?。 ちょっと違いますね。 失礼しました。)
息子さんがおいしそうにカステラを食べているシーンが
頭に浮かんだそうです。
で、お母さん 「頭がグチャ、グチャ。 真っ白になって浮かんだ言葉が 『勿体ない。』」
取った行動が 約長さ20cm、幅10cm、高さ5cmのカステラを なんと3本 全て、 その場で一気に食べてしまったんだそうです。
3本ですよ。3本。
(カステラにむしゃぶりつく、なぜか落武者のように鬼気迫る お母さんの顔が……)
『火事場の馬鹿力』と言うか、『母は強し』と言うか。
話せない英語で息子のために、何とか持ち込もうと、頑張った母の愛。
『なせばなる。なさねばならぬ何事も。ならぬは人のなさぬなりけり』
(結果は検疫の厚い壁に跳ね返されたが、やはり その情熱が大切!)
『勿体ない』 と思う、古き良き日本人の心。
(マータイ女史も喜ばれたことでしょう。)
一気に3本も食べきる行動力。
すばらしい。すばらしいです。
ちなみに、このお母さんが怒ってらっしゃったのは、 息子を思う母の気持ちが 、 通じなかったのは勿論ですが、
1番の原因は 、
咳き込みながら頑張ってカステラを食べていたのに
『お茶の一杯も出さない。』 事だったそうです。
(喫茶店じゃないんだから、飲み物なんか出るわけないし、 当然 お茶なんかあるわけない。 でもこういう人々の為に テーブル、椅子用意して、飲み物 お金取れば、 検疫も儲かるかも?)
PS やはりカステラと言えば長崎。 でもこのお母さんが『長崎の女(ひと)』かどうかは
分かりかねます。
私自身もカステラでは苦い経験が……
日本にいる頃 友人とバイクで長崎に行った時、 お土産に福砂屋のカステラを 買い。 家で開けてびっくり。途中、雨に遭い、 折角のおいしいはずの カステラが、 しっかり プリンになっていました。 期待してた親が「どじっ!」の一言とともに、
捨ててしまいました。 これこそ本当に勿体ない。 『とほほ』でした。
参照2 カステラ : http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A9
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